営業は「足」で稼げない?

足を使った営業の必要性、皆様はどうお考えでしょうか?

よもすると、いかにも旧態依然の体育会系の営業が言いそうなことと、
捉える向きもあるかもしれません。

また、経営の効率化を図るなかで、営業部門も例外ではなく、
いかに無駄を省いて効率化していくかという中で、
無駄な訪問は避るべしというプレッシャーも強くなっていると思います。

しかし、多くの方が経験から感じていらっしゃるように、
やはり営業は足を使って訪問することで、
お客様に入り込んで気に入られることで商談情報を引き出したり、
タイムリーに需要を捉えて提案のチャンスを得たり、
お客様の情報を蓄積していくことで、効果的な攻め方をできるようになったり、
といったことにつながります。

業種業態にもよりますが、営業活動の中で、
お客に訪問して足を使って営業していくスタイルは、基本だと言えます。
一方で、その重要性が分かっていたとしても、
どこまで実践できているでしょうか。
私がこれまで様々な営業さんと会話してきたところでは
「もっと足を使って回らないといけないとは思うんだけど。。」
というセリフをよく聞きます。

なぜ「足」を使えないか

それでは、営業の現場では、何が起きているのでしょうか?

まず、マクロな状況から考えると、今の日本の中で、売上が右肩上がりという
企業は少数派なのではと思います。

売上が右肩上がりの時代であれば、他社に先んじて市場を獲得するため、
まずは営業コストが膨らんでも、営業を多く抱えて攻勢にでることもできたと思います。

しかし、売上が横ばい・縮小傾向の中で、右肩上がりの経営計画も描くことは現実的ではないので、
その代り、売上横ばいでも利益がでるような効率化を重視する経営に徐々にシフトしている企業が増加しています。

そうすると、営業部門も聖域ではなく、売上規模に対して過大なコストと見られれば
リストラ対象になっていきます。

それゆえ、多くの企業で少ない営業部員で営業活動を効率的に回していく圧力にさらされています。

一方で、これまでの営業組織には効率化という観点は少なく、そのような観点でも営業関係のシステムは
作られてこなかったので、なかなか営業活動をすぐに効率化できずに、
結局、事務作業などに時間を取られる一方、
お客様に訪問する時間をなかなか取れない状況になってきているのではと思います。

危険な営業コスト削減

こういった傾向が続くと、営業コストを削減した結果、それ以上に売り上げも落ち込む、
といったことにもなりがちで、非常に危険な傾向だと言えます。

しかし、かといって営業部員を増やしても、コスト増に圧迫されて利益が出づらくなってしまうので
解決策にはなりません。

どうすればよいのでしょうか?

それは、早急に営業組織の効率化を実現して、本来の売上を獲得する営業活動に注力できる
状況を実現する以外にはありません。

それができたら苦労はしない、という声が聞こえてきそうですが、
これには色々と効果的な取り組み方のポイントがあります。

次回はこの営業活動の効率化について書きたいと思います。