PDCA実行のためのIT活用法とは?

業務改善に取り組む上で、PDCAの考え方を活用したいが、具体的にどのようにすればよいかお悩みではないでしょうか?

この記事では、PDCAとは何なのか?ITツールを使って具体的に実行するための実践的な方法について解説致します。

目次

PDCAとは?

まず、PDCAについて解説します。

PDCAは4つのステップを循環して繰り返すことで業務を改善していく手法ですが、
この循環するステップのPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)
の頭文字から名付けられています。

このステップは具体的に以下の通りです。

Plan(計画)業務の実行方法について計画する
Do(実行)計画に従いを業務を実行する
Check(評価)実行した結果を評価する
Action(改善)評価を分析して、業務の実行方法ついて改善する

Actionで改善した業務のやり方に従い、次のPlan(計画)を立てて実行し、その結果をCheckで検証することで、
改善についての効果測定を行い、継続的に理想的な業務に近づけていく考え方です。

また、PDCAはマネジメント手法である「マネジメントサイクル」の一つです。
マネジメントサイクルとは、経営上の目標達成のため、継続的な業務改善を行う手法です。
その際、マネジメントのステップを循環させるのが特徴であり、サイクルという名前がついています。

このようにPDCAを実践する目的には基本的に業務改善があります。
また、現場で課題を発見して改善するといった形で、ボトムアップ型のマネジメントとも相性が良いです。

PDCA実行のためにITツールに求められる要素

それでは、PDCAを実際に実行していく上で、土台としてITツールを使うのであれば、どのような要素が求められるでしょうか。
もちろん、PDCAにとってITは必須ではありませんが、再現性を高め、より確実に改善効果を高めていく上で助けになります。

ITツールに求められる要素について、ここではPDCAの各ステップに分けて見ていきます。

P(計画)

まず計画(Plan)では、業務のやり方そのものの計画と、具体的な実行面での計画(スケジュールやリソース配分)という側面が考えられます。

業務のやり方を計画

業務のやり方そのものの計画をITで支えるためには、アプリケーションそのものを業務に合わせて準備する必要があり、場合によってはシステム開発を行わなければならないかもしれません。しかし、循環してやり方を改善していくPDCAを支えるためには、一度開発したら変更しづらい形でアプリケーションを構築するのは最適とは言えません。ITツールには、設定を変更することである程度の業務のやり方の幅に対応できるものもありますし、より高い柔軟性を得るためには、プログラミング不要でアプリを変更できるノーコード開発ツールを活用する方法があります。
また、業務のやり方を可視化する上で、業務プロセスとして表現して管理するのは有効ですが、業務プロセスを描画してそのまま実行できるようにして、継続的に改善を行っていくためのBPM(ビジネスプロセス管理)というツールもあります。

実行面の計画

具体的な実行面での計画については、スケジュールや人員の割り当て、リソースの配分といったことが考えられます。こうした業務の計画を行うにはタスク管理等の機能が適しているケースが多いです。また、より専門的な分野では生産管理や運送管理等、特化したツール・機能が必要になることが多くなります。

D(実行)

実行時にITに求められることは何でしょうか。まずは、確実に実行されるように下支えすること、更に実行そのものを効率化できるように支援すること、また、実行結果をアプリにリアルタイムに反映しやすい仕組みを提供すること、といったことが挙げられます。

確実な実行を下支え

確実な実行を支えるためには、適切なタイミングで担当者が業務に着手できるよう、必要な情報を提供しなければなりません。その際には、「計画」において定めた通りに業務が受け渡されるようにします。例えば、タスク管理で計画した通りに作業開始日にタスクが通知され、作業期限日に未完了であればアラートが送信される、といった形です。また、定義した業務プロセス通りに前工程の業務完了後に、担当者に業務が受け渡される、という形も考えられます。こうした業務プロセスベースで行われる業務に関しては、計画の際に紹介したBPM的に動作するITツールが有効な場合がでてきます。

実行を効率化

次に、業務の実行を効率化するための支援としては、業務の分野ごとに千差万別で一概に言うことはできませんが、例えば、製造業であれば生産ラインの自動化や需要予測との連動、品質チェックの自動化といったことが考えられますし、小売業であればセルフレジ等、業界・業務ごとに特化した領域で効率化と品質を両立するような技術・ソリューションが時代とともに新たに開発され、活用されています。

結果をリアルタイム反映

実行結果をリアルタイムに反映しやすいようにする方法を解説していきます。究極的には、オートメーション化して、例えば生産ラインの稼働結果を自動的に反映したり、IoT技術を活用し、センシングやAIによる自動解析の結果をリアルタイムに反映するといった考え方もあります。しかし、技術的に可能であっても費用対効果に合わなかったり、そもそも人が実行しているほとんどの業務の結果は手動で登録する必要があります。そういった場合に有効になるのは、スマホ等のモバイルデバイスからの登録です。現場で行われた業務の結果を、事務所に戻ったり、PCに向かったりする必要なく、その場で登録できるのでリアルタイム性が高く鮮度の高い情報を記録していけます。

C(評価)

評価を行っていくにあたっては、業務実行の結果蓄積されたデータ全体から知見を得る必要が生じることがあります。そうした場合、ITの側面では、集計分析等の機能によりデータ分析を行い結果を評価することが有効な場合が多々あります。こうした機能は、BI(ビジネスインテリジェンス)やビッグデータ分析等と呼ばれることもあります。

A(改善)

改善においては、業務の実行方法をいかに改善するか検討し、その方向性を議論したり、決定した改善方法を伝達していきます。

どう改善するか検討するための基礎情報として、現状どのように業務を行っているかを把握する必要があります。もちろん、ITツールを使わず、別途資料に整理されている形で問題はありませんが、ツール上で実行可能な形で業務プロセスが可視化されていれば、余計なステップを挟まずにリアルタイムに業務の改善→実行を繰り返すことができるため、業務改善のPDCAを回しやすくなります。

また、改善の方向を会話したり伝達する上では、コミュニケーションを支援する機能が有効です。社内でのコミュニケーションを円滑に行うためのチャットツールが候補になってきます。チャットに特化した高性能なツールでも良いですし、業務を行うアプリと一体化していたり連携できるチャット機能であればより理想的です。というのも、この場合会話する内容はすべて業務アプリ内にあるため、そうした情報を参照できた方が効率的だからです。

具体的なツールを使ったPDCA実行例

ここからは、具体的なツールを例にとり、ITツールを活用しPDCAを実行するイメージを解説していきます。

ここでは、NuAppを例にします。NuAppはノーコード開発ツールであると共に、BPM機能を持ちビジネスプロセスを図に書いて実行することもできます。また、前段で紹介したITツールに求められる要素の多くを満たすこともできます。

P(計画)

まずは、計画から解説していきます。業務のあり方を計画する面では、今紹介したようにノーコード開発や業務プロセス管理が活用できます。対象の業務を実行できるようにノーコード開発機能でアプリを作っていきます。また、サイクルが循環して業務を改善する際も、既存のアプリに簡易に修正を加えて変更することができます。また、特に業務プロセスの側面では、プロセスを描画して、適宜変更できるため、プロセス視点で業務を把握し、改善していくアプローチに活用できます。

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